久しぶりの新作告知になります。 といっても今回は書籍ではなく、作家デビューから初のWebでの連載になります。 『Good-Bye World キミを殺したこの星で』 イメージをお伝えして描いていただいた表紙絵もあります。 […]
【新刊宣伝】あの日見た流星、君と死ぬための願い
約一年ぶりにこの宣伝カテゴリを使える日がきました……色々苦労しました。書いていいのか分からない色々が……。 2023年10月25日発売予定の新刊宣伝です。 『あの日見た流星、君と死ぬための願い』 今回は、前々作の『君を死 […]
【三題噺】木漏れ日のビューティフルドリーマー
「ねえ、スプリングエフェメラルって知ってる?」 隣に座る君が、いつも通りの軽やかな口調でそう言った。その表情は見えないけれど、もう涙は乾いたのだろうかと、少しほっとする。 「なにそれ、知らないや」 僕らは一本の樹の幹 […]
【新刊宣伝】この星で君と生きるための幾億の理由
書影が公開されたら書こう書こうと思っていて、発売日まで忘れていました… 2022年9月13日(火)、5冊目の本が発売されました。 『この星で君と生きるための幾億の理由』 まるで世界の終わりみたいに危うげに美しい、緻密な描 […]
【新刊宣伝】君を、死んでも忘れない。
今年9月にブログを始めて、ようやくこれを書ける時が来ました。 来年2022年1月25日に発売予定の新刊の宣伝です。 『君を、死んでも忘れない。』 明け方なのか、暮れかけなのか、紫がかった淡い光が花畑に優しく射し込ん […]
【掌編】refrain restrain
お題:迷う人 言葉は、羽に似ている。 言葉は、鎖に似ている。 <手紙の誤配があったようです。申し訳ありませんが、気付かずに読んでしまいました> あなたがくれた全ての手紙を右手に持って、私は海を見下ろす崖に立った。闇の […]
【掌編】日常と、最後の手紙
お題:手紙 春の爽やかな朝日の差し込む明るい喫茶店には、似つかわしくない悲しげなジャズピアノが、誰からも忘れ去られたように流れていた。 結婚してからもう数年が経つが、こうして朝食を外でとるというのは、意外にも初めてのこ […]
【掌編】gray promenade
お題:無慈悲な人 灰色は、嫉妬の色らしい。 空は梅雨らしく陰鬱な雲を広げ、太陽の光を閉じ込めて仄暗く輝いている。今にも雨が降り出しそうだが、悲しみを避ける為の傘さえも、僕は持っていない。 二人でよく散歩をした遊歩道を […]
【掌編】デュアル・プリズム
お題:私を愛したスパイ 私が辻先輩に声をかけたのは、十名程の部員がざわめく部内でもいつも一人でいる彼が一番話しかけやすそうであり、また、少し親近感を覚えたからだった。 彼はいつも文芸部室の窓際の陽だまりにパイプ椅子を置 […]
【掌編】ポケットの中の相棒
お題:探偵 「くそっ、何でも屋と化してた俺には荷が重いって」 真冬の鋭い月が浮かぶ夜の町外れを、悪態を吐きながら自転車のペダルを漕ぐと、乱れた息が何本もの白い柱となって立ち昇った。 目的の工場が見えてきた辺りで太ももが […]