今年9月にブログを始めて、ようやくこれを書ける時が来ました。
来年2022年1月25日に発売予定の新刊の宣伝です。
『君を、死んでも忘れない。』
明け方なのか、暮れかけなのか、紫がかった淡い光が花畑に優しく射し込んでいて、最高に綺麗です。
物語を産み出すのって、楽しい面もあるけれど、とても苦しい面もあって、その「産みの苦しみ」を経験しているからこそ、出来上がった自分の物語は我が子のように大切で愛おしいものなんです。
その大切な物語にこうして素敵なイラストをつけていただけるというのは、とても幸せなことだなと思います。
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僕は自分の本に絵文字のアイコンをつけていて・・・
『逢う日、花咲く。』であれば、🌼
『明けない夜のフラグメンツ』は、🌙
『世界の終わりとヒマワリとゼファー』は、🌻
そして今回の『君を、死んでも忘れない。』は、💠 がいいなと思っています。
💠←これは「ドット模様のダイヤ」という絵文字のようですが、ダイヤのつもりはなくて、表紙絵にもある花にこの絵文字が一番近いかなと。
作中でとても重要な意味を持つ花なので、何の花なのかはまだ触れません。
本当は『逢う日、花咲く。』は赤い花の絵文字があればよかったんですが、ちょうどいいのがないんですよねぇ。
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メディアワークス文庫の公式サイトに載っている紹介文を引用します。
君は僕を残していなくなる。僕は君を残していなくなる。
日々を無気力に生きている高校生・樹の前に現れた少女・ナナミ。自分は病気でもうすぐ死ぬ。だから“難病もの”のヒロインのように想い出を作りたい。そんな願いに付き合い始めた樹は、つまらない映画のエンドロールのようだった毎日が色彩豊かなものになっていくのを感じていた。
しかしある事件をきっかけに、樹は自分が憶えていられる日々が徐々に少なくなっていることを知る。そして“記憶の日数”がゼロになった時……。“もうすぐ死ぬ”のは彼女ではなく自分だった?
徐々に明らかになる事実があなたの認識を逆転させる、新感覚の青春ストーリー!
結構重要な中盤のネタバレを紹介文でしちゃっていますが、まあ問題ないと判断されたのでしょう。
この紹介文以上のことはまだ語りません。
ただそれだと書くことがなくなっちゃうので、物語の核心に触れない程度のおまけ紹介をします。
別の記事でも書いたような気がするのですが、僕は「以前の物語の主人公が、別の物語にゲスト出演する」という演出がとても好きなんです。
伊坂幸太郎さんの小説でよくされていますね。新海誠監督の映画でもたまにあります。
その演出があることで、別の物語と今の物語が時間的にも空間的にも地続きになっていて、舞台の広がりを感じられると共に、以前の主人公が物語を終えた後もちゃんと存在していて、生活して、成長して、がんばっているというのを知れて嬉しいし、どんな風に生きているのかを想像する楽しみも増えると思うんです。
僕のこれまでの三冊ではそれは(明確には)やれませんでしたが、今作ではしっかりと名前を出しています。
既刊を読んでいただいた方には、これまでの物語の誰が、どんな風に登場するのか、楽しんでいただければと思います。(既刊を知らない人を混乱させないように、ストーリーに濃密に絡むわけではありませんが…)
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Amazonで予約できるようになってますね。
これまでの三冊よりも少しだけ値段が上がっちゃっていますが、その分ページ数は既刊と比べて80~100ページほど増えていますので、読み応えも増していると思います。
来年1月25日が誕生日となる大切な我が子を、どうぞよろしくお願いします💠💠💠
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P.S.
上の方で、「僕のこれまでの三冊ではそれは(明確には)やれませんでしたが」と書きましたが、明確じゃない形であれば実はやってました。
『世界の終わりとヒマワリとゼファー』で、日向たちのクラスの担任教師は「星野先生」と呼ばれていますが、同じ名前の教師が別の本で割とがっつり登場しています。
ということは、彼らの世界は…? と不安になってくれた方は青海野ワールドをよく読んでくれていて嬉しいのですが、それは心配無用です。ちゃんと、彼らが幸福に添い遂げる世界も僕の頭の中の設定にはあります。
いつかその設定も、物語にして出せたらいいなと思っています。