お題:私を愛したスパイ 私が辻先輩に声をかけたのは、十名程の部員がざわめく部内でもいつも一人でいる彼が一番話しかけやすそうであり、また、少し親近感を覚えたからだった。 彼はいつも文芸部室の窓際の陽だまりにパイプ椅子を置 […]
【日記】公園が好き、の話
また久しぶりの日記になってしまった・・・ . 唐突ですが、僕は公園が好きです。 水元公園とか、新宿御苑とか、昭和記念公園とか、21世紀の森と広場とか。広くて素敵な公園はたくさんありますね。(去年まで存在も知らなかったんで […]
【掌編】ポケットの中の相棒
お題:探偵 「くそっ、何でも屋と化してた俺には荷が重いって」 真冬の鋭い月が浮かぶ夜の町外れを、悪態を吐きながら自転車のペダルを漕ぐと、乱れた息が何本もの白い柱となって立ち昇った。 目的の工場が見えてきた辺りで太ももが […]
【掌編】銀の牢獄
お題:待つ人 彼女は奇跡だった。 黎明の光の中でそれは踊る様に、唄う様に、自らも光を放っているかの様に美しく舞っていた。 彼女は希望だった。 いつも見上げていた。 ずっと眺めていた。 焦がれていた。 ――あなたはいつも […]
【既刊宣伝】世界の終わりとヒマワリとゼファー
刊行済みの本の宣伝、第三弾です。 このカテゴリの記事をもっと増やしていけたらいいな。 世界の終わりとヒマワリとゼファー これまでの二冊(『逢う日、花咲く。』と『明けない夜のフラグメンツ』)は、メディアワークスというレーベ […]
【三題噺】世界の始まりの君の歌
※こちら↓を先に読んで頂いた方が楽しめるかと思いますが、強制はしません。『世界の終わりを君と』 ☁ ☁ ☁ 二人で、錆び付いた鉄道のレールの上を歩いた。 かつて世界を遍く満たし、そこにあった全ての業や咎、あらゆる絶 […]
【既刊宣伝】明けない夜のフラグメンツ
刊行済みの本の宣伝、第二弾です。 明けない夜のフラグメンツ サブタイトルとして、「あの日言えなかったさよならを、君に」というのが付いています。 表装が幻想的でとても綺麗。 素敵なイラストはへちま先生に描いて頂きました。 […]
【日記】インセンスが好き、の話
久しぶりの日記になってしまいました。 やることが色々あると、一日ってあっという間に終わりますね。 時間は矢のように流れ、記憶はどんどん薄れていく。 忘れてしまったことって、実際にはあったことなのに、思い出せなくなるとそれ […]
【掌編】白百合渡る蒼穹に
お題:猫とアオゾラ 盗んだパンを抱え、汚れた灰色の石の街を裸足で駆け抜けた。身に纏うのは街よりも汚れたボロ一枚。背に浴びる怒号は風よりも早く遠ざかる。私の足は、富と贅肉を持つ大人には決して捕まらない。 暗い路地裏の塵 […]
【掌編】「 snow letter 」
お題:恋愛 引っ越しの準備の最中、懐かしい本から、はらりと一枚の栞が落ちた。 月が、綺麗ですね それは何の柄もないただの厚紙で、その言葉だけがそっと囁くように書かれている。印刷ではないから、ユキの手書きなのだろ […]
